自分で縫って補修しながら愛用し続けていた大塚家具ダウナ羽毛布団をお預かりいたしました。

こんにちは、店長です!

今年は暖冬の影響もあり羽毛布団リフォームのご相談が12月に入っても多くいただいております。例年だと9月・10月ごろにはご相談件数も少なくなっていく(羽毛布団を使いはじめる時期になるから)のですが、2023年は11月がリフォームについてのご相談件数が最も多い月になりました。

当店では日本全国のお客様が寝具のお手入れについてご相談いただいており、もちろん年中いつでも布団をお預かりしてお直しやクリーニングさせていただくことができますので、ぜひお気軽にお申し付けください。

羽毛布団のリフォームについて相談してみる>>

大塚家具ダウナをリフォームしてほしい!

今回は東京都にお住まいのお客様から羽毛布団リフォームについてご相談いただきました。

専用お問い合わせフォームから寄せられた内容は、

ご担当者様

大塚家具で2006年ごろに購入したダウナについてのご相談になります。サイズはおそらくダブルだったと思います(実測で180×190cmほどですが、ピンと張った状態でない計測ですので、過小評価の可能性があります)。

数年前から穴があき羽毛が吹き出してくるようになりました。自己流で補修しながら、だましだまし使用しておりましたが、いよいよメンテナンスをお願いした方がよいと考え、HPを拝見しご連絡させていただきました。

およその金額や修理の流れについて、ご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いします。

というものでした。

2006年ごろに購入したダウナだということで今年でご使用17年目に突入しているということですね。数年前から羽毛の吹き出しが発生しているということですので、生地の状態や中に入っている羽毛の具合をしっかり見極める必要があります。

一旦お客様にはダブルサイズ羽毛布団のリフォーム金額の目安をお伝えしてリフォーム工程の内容・納期までの流れをきちんとご説明し、羽毛布団の実物をお預かりすることになりました。

お預かりした羽毛布団がこちら。外見だけではありますが、この段階ではふっくらとした膨らみとボリューム感が維持されていて「比較的良い保存状態」だというイメージを持ちました。

サイズはダブルサイズ。こちらで実測してみると横幅185cm、縦210cmの寸法です。ダウナはドイツ製なので日本基準のサイズとは少し異なります。日本でダブルサイズというと横幅は190cmが目安になりますね。

お客様がこの羽毛布団を使っていて一番のお悩みが「羽毛の吹き出し」。生地を詳しくチェックしていると羽毛が突き抜けて顔を出している箇所をあちこちに発見してしまいました。

お客様はご自身で補修しながら使っていたと言われるように日頃から丁寧に羽毛布団をお使いになっていたので、目立った穴や破れが発生していることはありませんでした。ただ、ダウナの生地は薄くて繊細なので使用10年を超えてくると目地が緩んでしまうため、羽毛や小さなホコリがだんだんと吹き出してくることがあります。

掛け布団カバーを取り替えるときなどにホコリを見つけたり、羽毛の吹き出しがだんだんと気になってくるような場合には注意が必要ですので、たくさん羽毛が飛び出してくる前に対策を行う方が良いと思います。

では布団のなかに入っている羽毛を取り出して状態をチェックしてみましょう。リフォームする価値があるのかどうかをこれから見極めていきます。

ダウナに使用されている羽毛はポーランド産。ホワイトコウダという品種のグース(ガチョウ)で、ポメラニアン地方と呼ばれる地域の農場で飼育されているものが主な原料です。

生後3年から4年ほど成長しているため産卵することができる、いわゆる親鳥の羽毛・マザーグースダウンのみ使用されているため、膨らむパワーと保温性が強く、弾力性も豊富にある羽毛です。

取り出した羽毛を選別していきます。

こちらは小さな羽毛やホコリを撮影した写真です。

散らばるようにあるのが羽毛が壊れて粉々に崩れてしまった部分、ファイバーを呼びます。このような劣化はどうしても使用年数が長くなるごとに増えてしまうのですが、損傷は比較的少なめです。

マザーグースダウンゆえの耐久性があり、元々の羽毛が大きくて強いので、ご使用歴17年が経過していてもこれくらいの損傷にとどまっているということがいえます。

ただし、このまま放置してしまうと保温性の低下を招き、生地から吹き出してしまう原因になってしまうため、リフォーム工程のなかで丁寧に取り除いていくことが決定いたしました。

一方こちらは大きくて綺麗な形を維持している羽毛です。ダウンと呼ばれる、たんぽぽの綿毛のようなふわふわをピックアップしてみました。マザーグースの胸毛部分の羽です。

大きなボールのように丸く、輪郭がはっきりしていることが高品質である証拠です。羽毛がスカスカだと密度がないので膨らむパワーが弱く、結果的に保温性があまり期待できない場合があるのですが、成熟した羽毛は密度が高く、触ったときにもちもちと弾力が強くて形状記憶性能があります。

このような羽毛はまだまだ捨てるには非常にもったいない状態です。綺麗に水洗いしてふっくらと乾燥させれば、新品同様の品質を実現することができるはずです。

こちらは一見すると大きな羽毛のようですが、皮脂や湿気を含んで固まってしまった羽毛たちです。小麦粉のダマのような形なっているので、触るとカチコチ硬い。

このような羽毛を再利用できるかどうかは羽毛を直接洗浄してみての判断になります。うまくほぐれてくれれば再利用できるのですが、フェルトのように硬くなっている場合には正常な状態に戻せないので、状態によって割り振りを決めていきます。

以上の結果をお客様にお伝えし、保存状態の良さが品質維持に繋がっていることをご説明いたしました。リフォームで綺麗にお直しすることができます!

リフォームの出来上がり!

<リフォーム実施内容>

ダブルサイズからダブルサイズへのリフォーム

  • お預かりした羽毛布団を解体して中身をすべて取り出す
  • 取り出した羽毛を綺麗に洗浄して汚れやホコリを取り除く
  • 綺麗になった羽毛を乾燥させてふわふわの状態に復元させる
  • 目減りした量やパワーを補うために新品羽毛を補充する
    ポーランド産ホワイトグースダウン93%/フェザー7%を300g使用
  • 側生地はすべて新調する
    綿100%80番手超長綿 平織り(日本製/ホワイト無地)
  • ダブルサイズ (190×210cm)に仕立てる
  • 立体キルト縫製(よこ6マス/たて6マス)
  • 羽毛量:1,240g入り

出来上がり合計金額:78,000円(消費税・送料込み)

羽毛布団をお預かりしてから2週間。リフォームが完成いたしました!

ふっくらとしたボリューム感を回復させ、側生地もすべて新調いたしましたので、お客様のお悩みだった「羽毛、ホコリの吹き出し」とはもうオサラバすることができます。

新しい側生地に選んだのは綿100%の平織りというもの。ダウナと同じ製法なので、軽くてふんわりとした掛け心地を実現することができます。それでいて、ダウナよりも通気性を抑えめにしてあるのでホコリが吹き出してくるリスクを下げ、今までよりも安心してお使いいただける使用感になるようお直しいたしました。

羽毛量はダウナと同じ1,240g入り。冬はもちろん、軽やかな着心地で春や秋のシーズンにも使えるスタイルです。

完成した羽毛布団をお届けしてから数日後、お客様からこんなメールをいただきました。

三浦様

このたびは、ダウナのリフォームをありがとうございました。

ご相談の時点から納品まで、大変丁寧なご対応で、安心してお任せできました。

当初は大塚家具に直接依頼しようと思っていたのですが、たまたまHPを拝見した三浦綿業さまにご相談して本当によかったと思っております。

こちらはここ数日で急に夜間の冷え込みが強くなり、それまでなんとか毛布で耐えていましたが、そろそろ限界でした(笑)。よみがえったダウナで、あたたかく眠っております。

購入した時点では数十年もちますよといわれていましたが、ここ数年ちょっとした穴から羽毛が噴出し、扱いにストレスを感じておりました。

このたびのリフォームでこのストレスからも解放され、久しぶりにダウナの気持ちよさを実感しております。大切に長く使わせていただきます。ありがとうございました。

ホコリのストレスから解放され、羽毛布団の気持ち良さを改めて感じていただくことができて本当に嬉しく思います!

ご遠方ながら当店を見つけていただいたことは寝具専門店として光栄なことです。これからもお困りごとがあればいつでもお気軽にご相談くださいね☆

Y様、この度は当店をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

今後とも何卒よろしくお願いいたします!