大塚家具ダウナ羽毛布団のダブルサイズをシングルサイズに打ち直しする方法【リピートのお客様】

こんにちは、店長です!

ここ数日で気温がグッと上がり、過ごしやすい季節だな〜と嬉しくなる一方、花粉症で目が痛くなる毎日に…。たまに朝ランで河川敷を走るのですが、桜の木が綺麗に咲いているのを横目に別ルートを迂回しています笑。

さて、今回は奈良県にお住まいのお客様からご相談いただいた羽毛布団リフォームのお話。当店では日本全国からたくさんのご依頼をいただいている「大塚家具・ダウナ羽毛布団」をお預かりいたしました!

ダブルサイズからシングルサイズに変更したい!

実は今回のお客様からご相談をいただくのはこれで3回目。前回(2020年7月)は生地が破れて羽毛が吹き出していた大塚家具・ダウナをお預かりしてリフォームさせていただきました。キレイに新しくなった羽毛布団で気持ちよく冬を越すことができた!とのことで、こんなLINEメッセージをいただきました。

お世話になります。
以前、ダウナのリフォームと肌掛け羽毛布団を購入させていただきました、奈良の〇〇です。
リフォームしていただいた布団に、肌掛け羽毛布団を重ねて、とても快適な冬を過ごしました!ありがとうございました!
さっそくなのですが、もう一枚、別のダウナのリフォームをお願いしたいと思います。
今回のものは、
2006年購入のダブルサイズのダウナ

羽毛の吹き出し等は無いので、できる限りダウナの原型に近い品質でシングルサイズへのリフォーム
をお願いしたいです。
よろしくお願いいたします。

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今回お預かりした羽毛布団がこちら。

大塚家具のダウナ羽毛布団、サイズはダブルサイズです。お客様のおっしゃる通り、生地に破れなどは無し。広げても羽毛の吹き出しを感じることはなく、状態は良さそうです!

品質表示ラベルを見ると、製造年は2006年。羽毛量は1.24kg入りと書かれているので「ダウナ・プレミアム」というシリーズになります。

ダウナは羽毛量に応じて名称が異なります。

「プレミアム」は羽毛の量が一番多くて、保温性が高め。その下が「レギュラー」。さらに羽毛量が少なくなる「ミディアム」。そして夏用の薄い「肌掛け」というラインナップがあります。

※「プレミアム」は大塚家具公式HPから削除されているので、現在は製造されていない可能性があります。ダウナは中身の羽毛量をオーダーメイドで変更することができると聞いたことがあるので、別注でプレミアムと同じものを作ることができるかもしれませんが、定かではありません。

外観は特に問題なさそうなので、中身の品質をチェックしていきます。生地を開いて羽毛を取り出してみましょう。

取り出した羽毛がこちら。ポーランド産ホワイトマザーグースダウン95%/フェザー5%という原料です。

羽毛の産地として名高いポーランドでじっくり生育させた親鳥の羽毛。グースとはガチョウのことですが、ダックダウン(アヒルの羽毛)よりも大きくて弾力性がある羽毛が採取できるので、布団の中でしっかりと空気を含みながらふわふわと膨らんでくれます。

雑食のダックに比べて草食のグースはイヤな獣臭が少ないことも特徴。ダウナのような高品質羽毛布団でニオイがきついなんていうことは滅多にないと思いますが、羽毛のニオイが気になる方はきちんと洗浄されたグースダウンを使用する方が良いです。

羽毛を直接触った感じとしてはモチモチと弾力性があってパワーも強そうなのですが、購入された2006年から数えて14年の月日が経過していることは紛れもない事実。

羽毛も天然素材なので使用するごとに崩れてしまったり劣化が進むことはあります。手作業で選別しながら、より詳しく状態をチェックしてみましょう!

選別してみた結果、大きなダウン(たんぽぽの綿毛のようなモノ。暖かさの素)がたくさん残っていることが確認できました。糸くずのようにボロボロに崩れている様子はなく、弾力性・密度も豊富です。

この状態であればリフォームを行うことによって綺麗に生まれ変わることができます。これからも長くご愛用いただける羽毛布団になるよう、丁寧にお手入れさせていただくことをお客様にご報告いたしました。

リフォームが完成!

<リフォーム結果>

ダブルサイズ➡︎シングルサイズへのリフォーム

  • プレミアムダウンウォッシュ(布団を解体して取り出した羽毛を直接洗浄する)
  • 新品羽毛の補充:ポーランド産ホワイトマザーグースダウン95%を100g補充
  • 新品生地:綿100%・100番手平織り(1㎡あたりの重さ:85g)
  • キルティング:たて6×よこ5マスキルト
  • 羽毛充てん量:1,050g

1枚あたりの出来上がり参考価格:60,000円(税込)

完成した羽毛布団がこちら。綺麗にふっくらと仕上がってくれました。

「ダウナにできるだけ近い着心地にしたい!」というお客様の希望をかなえるために行ったリフォームプランのポイントは3つ。

  1. 布団に入れる羽毛量は「ダウナ・プレミアム」と同じ量に設定する
  2. 新調する側生地はダウナに近い質感と着心地を実現できる物を選ぶ
  3. 補充用の新品羽毛はダウナと同じ品質の物を使用する

特に一番大事なのが「側生地の種類」です。

ダウナに使用されている側生地はドイツ製の綿100%。日本製羽毛布団に多いサテン織りではなく平織り(バティスト)と呼ばれる製法の生地で、重量の軽さ・通気性の高さを実現することができます。

綿糸の細さは100番手。極細糸を使用することで柔らかい質感と肌にぴったり吸い付くような感覚が生まれ、これがとても気持ち良いんですよね。私自身も大塚家具に出向いて新品を購入させていただいているのですが、使うごとに着心地の軽さとフィット感を実感しています。

綿100%、100番手の極細糸、サテン織りではなく平織り。この条件に合う生地が当店にはあります。

この生地を一度触ると病みつきになっちゃうんですよね。見た目にもフワッとなめらかな質感がよみがえってくれました。

シングルサイズにすることで、お客様の眠る環境にもぴったりフィット。新たな羽毛布団としてこれからお客様の眠りを優しく包み込んでくれるはずです。

U様、いつも当店をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

寝心地や睡眠の様子など、お気づきの点がありましたらなんでもお聞かせくださいね!

それでは、また!