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2017/12/21

羽毛布団なのに寒いと感じる理由の多くは「片寄り」だと思う【リフォーム】

羽毛布団リフォーム

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こんにちは、店長です!

先週もお伝えしましたが、12月に入って羽毛布団リフォームのご相談が続いております。

昨日ご来店されたお客様も「この羽毛布団をどうにか直してほしい!」といらっしゃいました。

羽毛布団の寒さに我慢できなくなった。

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持ち込まれた羽毛布団がコチラ。

去年あたりから暖かくなくなってきたらしく、今年は特に寒いので我慢できなくなったのだそうです。

畳んでいる時点では特に違和感はありませんね。羽毛が飛び出している様子もなし。

 

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広げてみると布団の真ん中あたりがボコッと膨らんでみえます。何だこれ??

 

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実はこの羽毛布団、ミシンでキルティングされていないんです。いわゆる「ノンキルト」加工というやつで、羽毛を入れる部屋をミシン縫いで区分けするのではなく、テープで圧着しながらキルトを仕立てるというタイプですね。

キルティングは羽毛布団の着心地を決めるうえでとっても大事なポイントです。

この「ノンキルト」は生地に穴を開けずに作ることができるので、羽毛の飛び出しを防ぐという利点があったりします。

ですが。

 

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テープが外れてしまうと写真のように生地がびろーんとなってしまいます。お客様の布団もその状態。キルティングがなくなってしまい、中に入っている羽毛が片寄り放題になっちゃってます。こりゃ寒いはずだわ・・・。

 

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試しにどこまで羽毛が片寄ってしまうのかやってみるとこんな感じ。真ん中部分の羽毛がなくなって足もと側にズズズっと片寄ってしまいました。これでは寝ている間に羽毛が逃げてしまい、羽毛の保温性を体全体で感じ取ることができません。

特に衿元なんかがスカスカになってしまうので、首や肩のあたりが相当寒く感じていたのでしょう・・・。

 

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この状態では寒い冬を気持ち良く過ごすことはできないので、早速リフォームできるかチェックしていきます。

表生地にはプロミックスが使用されていました。プロミックスとは東洋紡が製造していた繊維(現在は製造されていない)で、牛乳などに含まれている動物性たんぱく質(ミルクガゼイン)とアクリル繊維の原料を混ぜて作られます。吸湿性に優れるといわれていますが綿には劣るレベルなので、羽毛布団の生地として特別優れているとはいえないでしょう。シルクのような肌さわりと光沢感が出せるので、この布団を作ったメーカーさんはパッと見の高級感を演出したかったのではと予想します。

品質ラベルを見ると、中に入っているのはホワイトグースのダウン95%・フェザー5%の羽毛。0.9kg入りだそうです。

ん?0.9kg?羽毛の量少なくない?

 

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そうなんです、この羽毛布団にはもう一つ仕掛けがあり。横にファスナーが付いていてそれを開けていくと・・・。

 

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アジの開きのごとくパカーンと中が開きました!お客様曰くこの布団は2枚で1セットらしく、真冬になったらこの中に別の布団を入れて2枚合わせにして使うそうです。なるほど、だから羽毛の量がシングルサイズにしては少なめの0.9kgだったんですね。

 

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羽毛布団を2枚合わせて真冬に使うという方法は割とメジャーなのですが、まさか布団in布団で2枚使いをさせようとするタイプだとは思いませんでした。面白い仕掛けだと素直に感心します。

でも、このアジの開きスタイルは通常の羽毛布団よりも生地を多く使用してしまうので、着心地が重くなります。羽毛布団の最大のメリットである『軽くてあったかい』が遠のいてしまってますね・・・。

策士策に溺れるとはこのことか。

 

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さて、メインの羽毛のチェックをしていきましょう。

布団から羽毛を取り出してみると、状態は悪くない感じです。羽毛が壊れてファイバーになっていたりホコリがいっぱい出てきたりということはなかったですね。

 

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ダウンだけを取り出してみました。ラベルにホワイトグースと書かれていたように、ダウンボールもそこそこ大きくふくらむパワーを持った品質だと判断します。

 

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ですが、詳しくチェックしていくと見た目は大きそうだけど膨らむ力が弱いダウンもちらほら混ざっていました。中に入っている羽毛の品質に若干バラつきがあるのかな?っていう感じです。

とはいえ、リフォームには十分耐えうる品質だと判断。この羽毛を活用して新しく羽毛布団を仕立てることになりました。

お客様と相談しながら

  • きちんと縫製して羽毛が片寄らないキルティングを行う。
  • 新しい羽毛を500グラム追加して冬でも1枚で使えるタイプに変更。

というコース内容で決定!出来上がりは年内ギリギリに間に合う予定です。

気付かぬうちに進んでいく羽毛の片寄り。

「羽毛布団の寿命ってどれくらい?」という質問をよく受けます。

生地が破けたり羽毛の飛び出しがない限りは普通に使えるでしょうし、20年以上同じ羽毛布団を使用されている方も珍しくありません。ただ、見た目に変化を感じなくても年数が経つごとに羽毛が壊れファイバー化しているのも事実。

新品の頃はふわふわだったのにいつしかパワーが失われ、結果的に羽毛が中で片寄ってしまい体を包んでくれなくなります。特に衿元。それで羽毛布団が寒くなってきたと感じることが多いんですよね。

「羽毛布団が寒いから分厚い毛布を重ねて着よう!」なんて思わないでください。着心地が毛布分重たくなるからしんどいですよ!

羽毛布団に合わせる毛布は薄めが基本。これ鉄則です!

それでは、また!

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店長・三浦 峻

大学卒業後、雑誌編集・ライター業を経て寝具メーカー【西川リビング㈱】に入社。4年間みっちりと寝具・眠りに関する事を勉強して地元・愛媛県に帰郷。現在は三浦綿業の店長として、眠りの大切さを多くのお客様にお届けしています。
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