【神奈川県のお客様】ダブルサイズの大塚家具ダウナ羽毛布団を綺麗にリフォームする!

こんにちは、店長です!

お盆休み、そして台風の影響もあり、なんだかそわそわしながら忙しなく過ぎていった感のある今年の8月。気づけば2024年もあと3ヶ月でおしまいという現実に直面すると、一日一日を大事にしていかないなと改めて思い直します。

9月は暑さも和らいでくれるかな。過ごしやすいお天気の日が続くといいな、と願いながら。

今回は神奈川県にお住まいのお客様からお預かりした羽毛布団を綺麗にリフォームしていきます!

2011年ごろ購入の大塚家具ダウナ羽毛布団。

HPのお問い合わせフォームからご連絡いただいた神奈川県在住のI様。

『購入してから今までお手入れしたことがないので、この機会にクリーニングとリフォームをお願いしたい』というご相談をいただきました。

ご遠方にも関わらず、当店のことをネットで見つけていただき、大切な羽毛布団のお手入れをお任せいただけることは寝具専門店として本当に嬉しいことです。

羽毛布団は長く愛用できるものですので、適切なタイミングでお手入れしながら10年、15年、20年と快適な着心地を維持できるようにしてほしいなと思います。

お客様のご希望をかなえることができるよう、精一杯ご案内させていただきます!

こちらが実際にお預かりした羽毛布団です。

状態をチェックするため、まずは布団を広げてみましょう。

白い無地の生地には多少汚れというか汗が染み込んだ跡やシミが付いていました。でも状態はとても綺麗です。羽毛の膨らみも外見から確認できるほどボリュームが高くなっているし、ホコリの吹き出しも気になるほどではありません。

購入から13年経過していますが、まだまだ現役で活躍してくれそうなダウナです。

横から見てみると、布団の真ん中にボリュームが集中していて端っこが薄くなっていることが分かりました。羽毛の移動・片寄りが部分的に発生しているようですね。

ダウナは立体的なキルティング縫製のおかげで布団としての膨らみをしっかり実現することができるのですが、布団内部で羽毛がだんだんと移動してしまうことが多く、首に近いところがスカスカになってしまったり、羽毛が端っこに溜まってしまう現象が見受けられます。

今回お預かりしたダウナも片寄りが進行しつつあるため、リフォームするときには羽毛の移動がしにくくなる加工を取り入れながら状態の回復をしっかり行なっていこうと思います。

では実際に生地を開いて羽毛を取り出してみましょう。

外見からでは判断できない、羽毛の品質と状態。当店ではリフォーム希望でお預かりした羽毛布団はリフォームを行う前に必ず生地を開いて羽毛を取り出します。

2gほどの羽毛を取り出し、トレイに入れて手作業で選別しながら元々の品質を確認したり、大きなフェザーが混じっていないか・良質なダウンがどれほど残っているのか・劣化してホコリが溜まっていないか、などの項目を詳しくチェックしていきます。

実際に羽毛の選別を行なっている様子を撮影してみました。

選別すると見えてくるのはまず小さな羽毛やホコリたち。長年使用によって受ける摩擦やダメージにより、大きかった羽毛もだんだんと千切れて小さくなっていきます。

未熟な羽毛だったり元々小さな羽毛はこのダメージに耐えることができず、どんどん小さく摩耗していきます。それに比べてダウナにはポーランドで育ったマザーグースダウン、成熟した親鳥グースから採取された羽毛が使用されているため、ダメージを受けても壊れにくく、良い状態を維持しやすいメリットがあります。

当店でオリジナルで作製する羽毛布団にもポーランド産ホワイトマザーグースダウンを採用するのですが、ポーランドの羽毛メーカーのなかでもANIMEX社に絞って使用しています。ANIMEXはグースの飼育から羽毛採取、選別、加工までの工程を一貫して行なっているメーカーなので、羽毛品質にブレが少なく安定した品質をお届けすることができるからです。

羽毛の状態チェックに戻りましょう。劣化したホコリを確認したあとは、正常な羽毛・ダウンがどれほど残っているのかを確認していきます。

マザーグースダウンらしい成熟した羽毛、大きくて粒立ちのはっきりしているダウンを集めてみました。

羽毛の耐久性はとても高く、長年使用するうえでとても優秀な品質を誇ります。きちんと品質が担保されたマザーグースダウンクラスであれば10年使用は当たり前、お手入れすれば30年を超えて愛用することができる場合も十分に見込めます。

お預かりした羽毛にも綺麗なダウンがたくさん残っていました。空気を含みながら膨らむことで断熱効果を生み出し、私たちの体を理想的な温度湿度環境で包み込んでくれます。

リフォームするに適した羽毛だということが分かりましたので、お客様に結果をご報告しながらリフォームプランのうちあ汗を進めることができました。

リフォームの完成!

リフォームで生まれ変わった羽毛布団がこちらです。

<リフォーム実施内容>

  • ダブルサイズ➡︎ダブルサイズへのリフォーム
  • プレミアムダウンウォッシュ(布団を解体して取り出した羽毛を直接洗浄する)
  • 新品羽毛の補充:ポーランド産ホワイトマザーグースダウン95%を300g追加
  • 新品生地:綿100%・ドイツ製平織り生地(1㎡あたりの重さ:75g)
  • キルティング:たて6マス・よこ6マス/マチ8cm
  • 羽毛が片寄りにくい立体縫製による仕立て加工(ダウンキープ)
  • 羽毛充てん量:1,240g入り

ダウナの特徴である「軽くてあったかい」という着心地の良さを最大限活かすために、新調する素材を選びながらお仕立ていたしました。

サイズは日本基準のダブルサイズにしたので、今までのダウナより横幅が5cm広い、190cm幅に設定いたしました。これで掛け布団カバーとサイズがぴったり合います。

着心地の要は側生地。ダウナと同じ製法の平織り生地を採用しながら、軽さと通気性の高さをしっかり実現しています。極細糸で織り上げた生地なので、質感もやわらかくてしっとり。いつまでも触っていたくなるような仕上がりには、私もうっとりしてしまうほど。

ぜひI様にも気に入っていただくことができれば嬉しいなと思います。

仕上がり具合をご報告させていただくと、

お世話になっております。Iです。

ご連絡ありがとうございます。ふんわりとしたボリュームが復活しましたね!早く涼しくなってほしいです。

というコメントを頂戴しました。

これから丁寧に梱包してお客様のもとに配送させていただきます!

到着を楽しみにお待ちくださいませ☆