【愛知県のお客様】20年使用した大塚家具・ダウナ羽毛布団を直したい!

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こんにちは、店長です!

愛知県にお住まいのお客様からホームページからのお問い合わせにて、大塚家具・ダウナ羽毛布団のリフォームを承りました。

今回のお客様のお悩みは、

  1. 羽毛の吹き出しがひどく、使用するのが難しくなってきた。
  2. ダブルサイズからシングルサイズにリフォームしたい。
  3. 20年使ってヘタっているが、そもそもリフォームできるのかどうかが不安。

ということでのご相談です。まずはお送りいただいたダウナの現物をチェックしてみましょう。

20年間使ったダウナはリフォームできるのか。

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お預かりしたのはダブルサイズのダウナプレミアム。約20年間使用されていたとのことで、お客様も感じているように外観を見ても新品当時のかさ高が感じられず、羽毛のヘタリが見受けられます。

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布団の衿元あたり。お客様は掛け布団カバーをきちんと掛けてお使いだったのですが、使っているうちの汗や皮脂がカバーを通り越して生地に付着しています。このように汚れが生地に付着して浸透してしまうと、生地の耐久性が極端に悪くなってしまうので注意が必要です。

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やはり、生地に破れている箇所が見つかりました。ダウナの生地は薄くて破れやすいので、10年以上ご使用になられているダウナに生地破れ・穴開きが発生するケースはよくあるパターンです。こういう穴から羽毛が吹き出してくるとカバーに羽毛ががたまったりお部屋にホコリが散乱することがあります。出てきたホコリ・羽毛を吸わないように気を付けてください。

生地の状態や外観に関してはヘタリが進んでいる様子ですが、中に入っている羽毛の状態はどうでしょう?

筒に入れてクルっとひっくり返してみると、羽毛が壊れて糸くずのようになったものがフワっと。結構多いかも、壊れたダウン。羽毛もフワフワと舞うように落ちるわけではなく、ボトっと落ちているような印象です。羽毛に湿気がたまって重たくなっていることと、ピリング(羽毛が絡まる現象)が起きていることが分かります。

※比較動画(↓)ダウナ羽毛布団から採取した羽毛を撮影した動画です。こちらは壊れたダウンが少なく、良好な状態でした。

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壊れたダウンの残骸を取り出してみました。元々は大きなダウンボールだったのでしょうが、長年使用するうちに擦り切れたり湿気を含んで小さく縮んでしまったり。こうなってしまうと空気を含むことができないので保温性は皆無。逆にホコリの温床になるのでリフォーム行程のなかできちんと除去していきます。

しかし、20年でこれほどダウンが壊れてしまうのか…。ダウナにはポーランド産マザーグースダウンが使用されているので、耐久性は一般的なダウンよりも高いはず。もうちょっと良い状態のダウンが残っていても良いのにな~と思ったので、お客様に羽毛布団の使用状況について聞いてみました。

すると、

我が家では「布団にダイブする、ジャンプする」が子どもの日常だったので…。羽毛布団にとっては最悪でしたね。羽毛の壊れも納得です。

なるほど、これが原因でした…。ベッドにダイブするっていうのは私も小さい頃にバリバリやってましたね(笑)。だって楽しいもんね、分かるよその気持ち!

子供さんは責められませんが、羽毛布団の上でドンドンするのは極力控えた方がよさそう。羽毛の状態を長く活かすためにも日々のお手入れはとても重要です。

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良い状態のダウンも数多く残っていました。中心の密度が濃くてモチモチしている、羽枝も長くて空気をしっかり掴んでくれそうです。

綺麗な羽毛が見つかったことで一安心。20年間の使用で大分お疲れ状態のダウナでしたが、リフォームは可能であるということをお客様にお伝えいたしました。

リフォームが完成!

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<リフォーム内容>

  • ダブルサイズ⇒シングルサイズへのリフォーム
  • プレミアムダウンウォッシュ(布団を解体して取り出した羽毛を直接洗浄)
  • 新品羽毛の補充:吉林省・スティッキーホワイトマザーグースダウン95%(DP440相当)を400グラム補充
  • 新品生地:綿100%・100番手 サテン織り(1㎡あたりの重さ:99g)
  • キルティング:たて6×よこ5マスキルト マチの高さ8cm
  • 最終的な羽毛充てん量:1.1kg仕上げ

リフォーム参考価格:85,000円(税込)

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⇒吉林省の羽毛原料についてはこちら。

今回のリフォームでは「損傷が激しい羽毛をどのようにキレイに復元するか」がキーポイントでした。ダウナから取り出した羽毛をキレイに洗浄・乾燥させて壊れた部分は取り除いていったのですが、そのときにどうしても羽毛が目減りしてしまいます。今回はその量が多かった+羽毛のパワーを少しでも多く復元させたいという目的で、中国吉林省で育てられたマザーグースダウン95%を400g補充しました。グレードが高く良い羽毛にも関わらず、ヨーロッパ産と比べて値段を抑えることができるのもポイントです。

補充量は通常よりも多めに設定して400gにしています。スティッキーダウンというタイプなので羽毛同士が絡まり合い空気の層をつくってくれます。手選別でホコリの混入を極限まで少なくしているから、羽毛の吹き出すリスクも軽減。まさに今回のリフォームにうってつけの素材でした。

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生地には綿100%・100番手の細い糸を使用したサテン織り生地をチョイス。ダウナの軽量感と比べるとやはり少し重たくなってしまいますが(ダウナ生地は1㎡あたり88g、今回の生地は1㎡あたり99g)、羽毛の吹き止め加工をしっかり行っているのでダウナのように小さなホコリが吹き出してくる心配がかなり少なくなります。

そして、なんといっても肌さわりがめちゃくちゃ柔らかくて気持ち良い。トロンととろけるような質感なのでカバーとの相性も良く、体に密着するようにフィットしてくれるでしょう。

羽毛布団に軽量感と通気性を求める方は平織りの生地、なめらかな質感とドレープ性を求めるのであればサテン織り(ただし重すぎるサテン生地はNG)をオススメします。

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キルティングはたて6マス、よこ5マス。羽毛が膨らむスペースを確保するマチ高は8cmに設定しました。補充した羽毛がパワーと膨らみの強いダウンなので、その性能を引き出すことができるようにある程度のゆとりを持たせた仕立て方です。

T様、このたびは誠にありがとうございました!

キレイになった羽毛布団でこれからも気持ち良くおやすみくださいませ☆

それでは、また!

後日、T様より寝心地の感想をいただきました。

先日、無事にお布団を受け取りました。
大変満足のいく仕上がりに感謝致します。
説明していただいた通り、少し重く感じましたが、手持ちの羽毛とは比べ物にならない軽さです。ホワホワと暖まり快適でした!大事にしますね。

今回の初リフォームで一つ思ったことがありました。
サテン生地と平織り生地の手触りを比べたいと思っていたので、端切れを送っていただくことが出来たら、更に決めやすくなるのかなと思いました。そんなに悩む人もいないのかもしれませんが…
僭越ながら感想までです。

HPの情報も楽しみにしています。
この度は終始ご丁寧な対応をありがとうございました。またご縁がありましたら、よろしくお願い致します。

リフォームした羽毛布団の出来栄えにご満足いただけているようで本当に嬉しいです。懸念ポイントだった布団の重量についても許容範囲に抑えることができましたので安心しております。

生地の選び方、生地サンプルのご提案については貴重なご意見を頂戴いたしまして誠にありがとうございます。生地サンプルを羽毛布団発送キットをご用意するときに同時にお届けするなど、改善できるような対応を考えております。

少しでもお客様がリフォームプランを選びやすくなる方法を考案できればと思います。

T様、本当にありがとうございました。また何かお困りごとがありましたらいつでもご相談くださいね!

⇒ 羽毛布団リフォームの詳細はこちら