2023年も大塚家具ダウナ羽毛布団をリフォームいたします!

こんにちは、店長です!

気温が高くなるにつれて羽毛布団の丸洗いやリフォーム、打ち直しのご相談をいただくことが2023年も増えてきました。近隣・ご遠方問わず、お布団のメンテナンスについてのご相談は全国どこからでもお受けすることができますので、お気軽にお申し付けくださいませ。


今回は東京都にお住まいのお客様からお預かりした大塚家具製ダウナ羽毛布団のリフォーム事例をご紹介いたします!

事前にお客様からいただいたご相談メールの内容はこちら↓

2011年の購入から時間が経ったので片寄りが出たり、見た目はきれいですが見えない汚れ等についても気になり、一度リフォームを出来ればと検討中です。

おおよその価格とリフォームにかかる時間をお教え頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

リフォームにかかる日数は時期によって多少前後しますが2週間ほどが目安になります。

また、金額についても羽毛布団の状態によって変動するのですが、ダウナのダブルサイズであれば8万円から9万円ほどが相場になることをお伝えいたしました。

リフォームのお見積もりを事前にお伝えする際には当店で過去に行った実際の事例を参考にしてお伝えするようにしています。今回のお客様と同様「布団の汚れ」と「羽毛の片寄り」ということに悩んでいたケースをピックアップ。ダウナをリフォームした事例は数多くありますので、大体のことなら過去の経験をもとにしっかりご案内することができます。

東京都からお預かりした羽毛布団がこちら。布団を当店まで送っていただけるように布団袋と宅配便用紙をこちらからご用意させていただきました。

布団を広げてみるとしっかりボリュームがあり、羽毛の膨らみを感じることができます。状態は良さそうだという第一印象です。

品質表示タグには布団のサイズ、羽毛の種類、量が書かれています。ダウナのダブルサイズ(プレミアムというシリーズ)ではポーランド産ホワイトマザーグースダウンが1,240g入っているのが主流です。

さらに「20101」という数字。2010年に製造されたダウナだということが分かりました。今年で13年ほどの使用歴があるということですね。

目立ったところにシミがあったりすることもなく、全体的にはとても綺麗な状態です。ただ、襟元や顔に近かったであろう部分はうす〜く黄色に色が変色しているようです。どうしても皮脂や汗を吸いやすい部分ですので、生地の劣化が進みやすいエリアにもなります。

穴や破れも発生しやすい箇所ですので、布団の状態をチェックする際にはぜひ注目してみてください。

では、生地を開いて中の状態をのぞいてみましょう!羽毛を少し取り出してみます。

取り出した羽毛がこちら。白くてふわふわの羽毛がたくさん採れました。ここから手作業で選別してみます。

選別してみると、細かいホコリとともに羽毛が壊れた残骸を発見しました。おそらく経年劣化によって羽毛が小さく壊れてしまったことが原因だと考えられます。

ダウナの羽毛はポーランド産ホワイトマザーグースダウンという良質で潰れにくい羽毛原料なので、壊れ具合は比較的少なめ。弱い羽毛や形が崩れやすいものだと、もっとホコリがたくさん出てきてしまうことがあるので注意が必要です。

こんなものも発見しました。一見すると大きなダウンに見えるのですが、羽毛がいくつか絡まり合って「ダマ」のようになっている部分です。汗や皮脂の癒着によって羽毛が重くなり、ふわふわと大きく広がることができなくなっているのであまり良い状態とはいえません。

このような部分は綺麗に洗浄しながらほぐします。一粒ずつバラバラにすることができれば再生可能ですので、捨ててしまう判断はまだ早いですね。

一方こちらは綺麗な形を維持している羽毛です。13年経過しても良質な状態がしっかり残っていることがはっきり分かります!

たんぽぽの綿毛のような。中心から天然パーマのようなうねりをもつ糸がいくつも広がっています。

大きなボールのような羽毛には空気がたくさん含まれるので、断熱効果による保温性を感じることができます。やはり成熟したマザーグースダウンは他のものよりも大きくて弾力性が強いです。

今回お預かりしたダウナはリフォームする価値が十分にあるということが分かりました!

リフォームが完成!

<リフォーム実施内容>

ダブルサイズ→ダブルサイズへのリフォーム

  • プレミアムダウンウォッシュ(布団を解体して取り出した羽毛を直接洗浄する)
  • 新品羽毛の補充:ポーランド産ホワイトマザーグースダウン95%/フェザー5%を合計300g
  • 新品生地:綿100%・100番手平織織り(1㎡あたりの重さ:85g)
  •  ダブルサイズ(190×210cm)にお仕立て
  • 羽毛量:1,240g入り
  • 羽毛の片寄りを防ぐ完全立体キルト

出来上がり参考価格:110,000円(消費税・往復送料込み)

完成した羽毛布団がこちら。ダウナ本来の軽さ、ふわっと体を包み込む着心地をできる限り実現できるようにリフォームいたしました。

すべて新調した側生地は綿100%100番手平織りを採用。ダウナと同じ製法の生地なので、日本で一般的な羽毛布団に比べて軽量かつ通気性の高さを実現することができます。

通気性が高い=羽毛の吹き出しが発生する可能性があるということですので、中に入れる羽毛が弱い(ホコリが出やすい)とこの生地を使用することができません。今回の羽毛は状態チェックで良質なダウンだということが分かりましたので、ダウナ同様の着心地を再現するべくお客様にもきちんとご説明させていただきました。

サイズは190cm幅の日本基準。ダウナのダブルサイズは海外仕様なので185cmの幅になっているのですが、カバーリングなどとの相性も考えて5cm幅を広くいたしました。

ホコリになってしまった羽毛は取り除いて、かわりに新品羽毛(ポーランド産ホワイトマザーグースダウン)を補充しました。うん、しっかり膨らみを取り戻すことができています!

ふわふわとした弾力性とともに「ちょうど良い暖かさ」をこれからも感じていただくことができれば嬉しいなと思います。

完成した羽毛布団をお客様にお届けしてから数日後、こんなメールをいただきました。

三浦綿業 三浦さま

Hです。布団無事受け取って、使っています。

ダウナが軽くてきれいになって、フカフカです。新品を買った新婚のときを思い出しました。

サイズも日本基準のダブルになったのでシーツカバーも付けやすかったです。届いた日から気持ちよく使っています。今回はありがとうございました。

寝具だけでなく、枕やぬいぐるみのクリーニングなども行われているのですね。また機会を見て使わせてもらえればと思います。

どうぞ、よろしくお願い致します。

「新品を買った新婚のときを思い出した」というとても嬉しいコメントをいただくことができました!H様、本当にありがとうございます。

今回のリフォームが綺麗に完成したのは、H様が日頃から羽毛布団を丁寧にお使いだったことがとても大きな要因です。定期的に日に干したり、カバーリングを付け替えることによって10年、15年と羽毛布団は長持ちしてくれます。

ぜひこれからもぐっすり気持ちよくおやすみいただければ幸いです。

また何か気になることがあればお気軽にお申し付けくださいませ☆

それでは、また!