【金属レス】スプリングマットレスを販売しない3つの理由【ノンコイル】

こんにちは、店長です!

ありがたいことに、ベッドマットレスの選び方やお試し体験のご相談をいただくことが増えています。

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お引っ越しやご結婚のタイミング、今使っているベッドの使用年数が長くてヘタってきた、腰痛や背中の痛みの改善・もっとぐっすり眠りたいというお悩みなど。いろいろな場面でお客様のお話をお伺いしながら、その方にぴったりの寝具をご提案できること。寝具専門店として皆さまにご利用いただけていることを本当に嬉しく思います。

当店にスプリングマットレスは一つもありません。

当店で取り扱っているベッドマットレスは、

  • オーダーメイドマットレス(高反発ウレタンフォーム)
  • 西川 Air敷き布団/マットレス(高反発ウレタンフォーム)
  • FITLABOオリジナルマットレス(高反発ウレタンフォーム)
  • アクティブスリープマットレス(高反発ウレタン+エアーポンプ)
  • RELAXシルバーネスマットレス(天然ゴム100%)
  • ミルフィマットレス(天然ゴム100%)
  • ボディドクターマットレス(天然ゴム100%)
  • ブレスエアー敷き布団/マットレス(ブレスエアー)

というラインナップがメインどころです。三つ折りできる敷き布団タイプも含めて、金属スプリングが入っているものは一つもありません。高反発ウレタンフォームや天然ゴムなどのノンコイル系素材を中心に取り扱っています。

※ちなみに、低反発ウレタンフォームはよっぽどのことがない限りご紹介することがなくなりました。理由は通気性が悪すぎてムレる点と、気温の変化によって硬さが変わってしまう点、柔らかすぎて寝返りがしにくい点です。包み込まれる質感は確かに気持ち良いのですが、体を支える力がどうしても足りないと自分で使ってみて思いました。もちろん低反発の寝心地が体に合う人もいらっしゃいますが、使い続けることによってのデメリットが大きいと店長は感じています。

なぜスプリングマットレスがないのですか?とよく質問されます。確かにそうですよね。お近くの家具屋さんや量販店に行けばポケットコイルに代表されるスプリングマットレスがたくさん並んでいます。ベッドメーカーで有名なシモンズ、サータ、シーリー、フランスベッドなどはほぼ100%スプリングマットレスを製造・販売していますし、皆さまが自宅で使っているベッドマットレスの多くがスプリング入りだと思います。

イメージとしてはマットレス=スプリングだと言っても過言ではないので、それが1台もないのはとても不思議なことですよね。

当店も昔はスプリングマットレスを販売していました。

でも、やめました。

金属スプリングマットレスの取り扱いをやめた理由は、

  1. 硬い寝心地のものが多いから。
  2. 寝心地の調整ができないから。
  3. 処分するときの負担がとてつもなく大きいから。

という3つです。順を追ってご説明します。

①硬い寝心地が多い

日本人は敷き布団で寝る文化が強く、フカフカのマットレスに慣れていないことが多いです。柔らかめよりも硬いマットレスを好む傾向があるので、ベッドメーカー側も自ずとしっかりした金属スプリングマットレスを製造し販売するケースが多くなります。今でこそポケットコイルの独立式スプリングが主流ですが、昔の連結型ボンネルコイルはまさにトランポリンのように跳ねっ返りが強く硬いマットレスが多かったです。硬い分耐久性は抜群ですが、体が痛くて眠れない人も出てきます。

硬いマットレスが全て悪いという訳ではありませんが、体へのフィット感が出づらく、肩を圧迫したり腰のくびれに隙間ができてしまう方がいらっしゃるのも事実です。すらっとした細身の体型の人でも楽に眠れるように、横向きで寝ても肩や背中に負担がかからないようにするためには、金属入りではどうしても強すぎます。だから当店ではノンコイルマットレスで比較的柔らかい寝心地をきちんとご提案できるようにしました。

②寝心地の調整ができない

スプリングマットレスにもたくさんの種類があり、柔らかめの寝心地をきちんと実現しているものがもちろんあります。例えば日本ベッドはスプリングに使用するワイヤーの径数と強度を変化させてソフトな質感を、シーリーはスプリングの上に敷き詰めるウレタンやウールの配合によってフィット感を実現。東京スプリングのアワーグラスも独自のスプリング形状によってフワッとした寝心地を作り出してます。

ただ、寝心地の調整ができないのがどうしても納得できないところ。ソフトな感触に作られていても結局そこは製造メーカー側の視点であり、使うお客様によって合う・合わないがはっきり別れてしまう問題が解決できません。

ノンコイルマットレスなら、ウッドスプリングの強度を変化させることで部分ごとに寝心地を変えることができるし、オーダーメイドマットレスも専用のサポートパットで経年劣化によるヘタりの解消やボディラインへのフィット感をより向上させることができます。クッション素材だからこそ柔軟に変化する、そのメリットはお客様の体型変化や使用年数にもしっかり対応できるのです。

ベッドマットレスは10年、15年という長い期間を共にする寝具です。購入当初の気持ちよさをどれだけ維持できるのか、その後のアフターフォローはどこまでできるのかを考えることはとても重要。眠るひとに寄り添うのはやはりノンコイルマットレスだと思います。

③処分するときの負担がとてつもなく大きい

これから新しくベットを購入しようと考えている方に捨てるときのことをお伝えするのはなんだか変かも?と思いますが、大事なことですのでしっかりご案内します。

スプリングマットレスの廃棄・処分はとてつもなく大変です。

今の地球環境やゴミ処理の問題にとって大きなリスクとなります。

マットレスの処分は各自治体によって対応が分かれるのですが、ことスプリングマットレスにおいてはそのまま捨てることができません。まずは生地を剥がして中に敷かれているクッションや詰め物を取り除きます。そして金属スプリングを手作業で外しながら素材ごとに分けていき、それぞれのパーツごとに処理をしていかなければなりません。

当店でもお客様から引き取ったマットレスの処分を行っているのですが、正直めちゃくちゃ大変です。金属は経年劣化で錆びていたり、折れて生地を突き破っていたりするのでとても危ないです。これがノンコイルだったら燃やすだけなのにな・・・と何度か思ったりすることもあります。

天然ゴムなら樹液を固めた自然素材なので、たとえ外に放置されていたとしても紫外線に当たって土に還ることもできるし、またリサイクルも可能です。高反発ウレタンフォームは小さく裁断して可燃物として処理することができます。スプリングマットレスと比較すると作業にかかる労力は圧倒的に少ないです。

ベッドマットレスを選ぶとき、優先順位はもちろん寝心地です。どれだけ自分の体が楽になるのか・眠ることが気持ちよく楽しいものになるかどうか、という点をぜひ重視してほしいと思います。

その上で、耐久性や取り扱いのしやすさ、処分と再利用の問題、持続型社会への配慮などをプラスしていただけると嬉しいなと思います。

寝具の選び方は体験はもちろん、体型測定からのマットレス診断など、当店からお伝えできることはたくさんあります。

ぜひお気軽にご相談くださいませ!

それでは、また!