【羽毛布団リフォーム】家族みんなにぴったりな羽毛布団に再生する!

こんにちは、店長です!

朝晩もグッと気温が下がり、もうすぐ冬がやってきそう。街を歩く人の服装もコートやジャケットなど冬仕様にだんだんと変わってきました。

寝具の冬支度も本格的にスタートしており、羽毛布団リフォームのご相談件数がここにきて増えています。当店では日本全国からお問い合わせを承りますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。

リフォームが完成するまでの日数は、羽毛布団をお預かりしてから3週間ほどが目安になります。お急ぎの方はなるべく早めにご連絡いただけると助かります!

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海外製の羽毛布団はリフォームできる?

さて、今回ご相談いただいたのは千葉県にお住まいのお客様。メールでのやりとりで羽毛布団リフォームについてお伺いしてみると、

我が家には、2枚のダブルサイズの羽毛布団があります。
1枚は20年以上前に購入したもので、今は主人が使っています。
羽毛の飛び出しがあり、カバーをかけたままの状態でにおいもあります。
もう1枚は、30年前頃に購入したツ-ピ-ス型のもので、私が使ってます。
汚れが気になります。
今まで日乾ししたりはしてましたが、丸洗いなどのお手入れはしていません。
主人のものは羽毛の飛び出しもにおいもあるのでリフォームは厳しいかなとも思うのですが、私が使っているものはリフォーム出来ればと思っています。
その判断をしていただける所をさがしていましたら、三浦綿業様にたどり着きました。店長さんのブログ拝見いたしました。
遠いところからですが、相談にのっていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

という状況。海外製の羽毛布団で20年、30年と長くご使用になっている羽毛布団ですね。奥様が使っているツーピースというのは肌掛けと合い掛けの2枚合わせというタイプ。どの程度羽毛の量が入っているのかもしっかりチェックしないといけません。旦那様の布団からは羽毛が吹き出しているということですので、早急にお手入れが必要です。

布団の状態をしっかり目で見てチェックしますのでぜひこちらに送ってください!とお伝えし、リフォームできるかどうかを検討することになりました。

まずは奥様がお使いになっている羽毛布団の方からチェックしていきます。

布団のタグを見ると羽毛原料の種類が書いてありました。カナダ産ホワイトダックダウン95%という表記。ダック(アヒル)でダウン率95%というのはかなり絵珍しいのではないでしょうか?

フェザーという羽根の硬い芯がしっかり取り除かれているということを示すので、品質に自信を持って製造されている様子が伺えます。

分厚いボリュームがある方には羽毛が1.6kg入っていました。ダブルサイズでこの羽毛量であれば真冬に使用しても差し支えないほどの保温性を実現できると思います。

見た目にもしっかり羽毛の膨らみが残っているようですので、30年モノとはいえど状態も良い感じ。しっかりお手入れすれば再利用できそうな予感です!

こちらは薄い方のタイプ。羽毛量は0.6kg入りでした。夏場などに重宝する掛け布団ですね。こちらの方が中身の量が少ない分、少しお疲れがたまっているように見えますね。

生地を開いて羽毛を取り出してみます。

こちらが奥様の羽毛布団から取り出した羽毛。購入から30年経過していますので、ホワイトだった羽毛も少し黄色く汚れが付着しています。

でも、見た目にフワフワの状態を維持できていることに驚き。並の羽毛なら30年も使っていくともっとコナゴナに崩れているはずです。ダウンボールもスカスカになってしまいます。この状態を見ただけでも、良い羽毛が使用されているなということが分かります。

羽毛を手作業で選別しながら詳しくチェックしていきます。写真に写っているのは劣化して小さくなった羽毛です。毎日使い続けるうちに押しつぶされたり、互いに擦れあったりすることでこのように崩れていきます。いわゆる寿命を迎えるというやつです。

このような小さくなった羽毛はホコリとして吹き出してきたり、保温性が弱くなっているので、リフォームでは再利用することはありません。羽毛を水洗いする工程のなかで汚れとともに取り除くことで、より良い状態にリフレッシュしていきます。

打って変わってこちらは綺麗な状態を保っている羽毛。フワフワとした綿毛のようなダウンは触っているだけで暖かさを感じます。このような羽毛がたくさん残っていることが確認できたことで、お預かりした羽毛布団がリフォームする価値のあるものだと確信しました。奥様の羽毛布団は再利用可能です!

では旦那様の羽毛布団はどう?

では、旦那様が長年使用していた羽毛布団はどうでしょう?

羽毛が吹き出しているということでしたので、布団カバーを付けたまま送っていただきました。

旦那様の布団から羽毛が吹き出す原因は「生地の破れ」にあり。やや大きめに亀裂が走っている部分がいくつもあり、羽毛が吹き出してカバーとの間にたまっている状態です。

20年以上の使用期間を考えれば、生地の破れが発生するのも仕方ないかなと思います。このまま放置してしまうとカバーの付け替えができないばかりかお部屋をホコリまみれにしてしまったり、羽毛を吸い込んでしまったりと都合が悪いことに。なんとかお手入れできないか、可能性を模索してみます。

布団から羽毛を取り出してみました。お客様からいただいた情報では、旦那様の布団に入っている羽毛はハンガリー産ホワイトグースダウン90%とのこと。品質の良いグースダウンなら形も綺麗で大きいので、リフォームできる可能性が広がります。

手作業で選別してみると、やはり小さく劣化している部分を発見しました。使用年数と布団の状態を考慮すればこの程度の劣化は想定内です。ホコリは取り除いて綺麗にすることができますので、ご安心ください!

驚きだったのは羽毛の品質。ダウンボールがとても大きくて良質なダウンがたくさん残っていました。お客様からいただいた情報どおり、グースダウンですね。

奥様のダックダウンも良かったのですが、羽毛の大きさだけを見れば旦那様の方に軍配が上がります。これは捨ててしまうのは非常にもったいない!しっかりお手入れすれば新しい羽毛布団として生まれ変わってくれる可能性が高いことをお客様にお伝えいたしました。

リフォームの出来上がり!

状態チェックを終えてお客様とどのようなリフォームを行っていくか相談したところ、今のダブルサイズからシングルサイズに変更して、家族みんなが1枚ずつ使える羽毛布団が欲しい!という希望をいただきました。

ご家族は奥様と旦那様と娘様の3人。それぞれの方にぴったり合う保温性を実現できるよう、少しずつスペックを変えた4枚の羽毛布団をリフォームで作り上げます!

①奥様と娘様が使用する冬用の羽毛布団

まずは奥様と娘様が使う用の羽毛布団。シングルサイズ(150×210cm)でお仕立てしておりますので、これからはお一人ずつ使うことができます。

羽毛量は1.0kg入りに。これからの寒い時期はもちろんですが、春先まで長く使えるボリューム感に仕上げました。フワフワで気持ち良い羽毛布団ですので、せっかくなら長く使いたいという希望をかなえる布団です!

②奥様が使用する夏用の羽毛布団

元々、奥様は冬用・夏用の羽毛布団を使い分けていたこともあり、夏用の薄い羽毛布団をシングルサイズでも作成いたしました。

羽毛量は0.4kg入り。冬用よりもミシンのキルティングを細かく設定して羽毛が片寄らないように工夫しています。エアコンを少し効かせた寝室に使うには最高の肌掛け布団です。

③旦那様が使用する冬用の羽毛布団

さぁ、4枚目は旦那様用の羽毛布団。ご家族のなかで一番寒がりだという旦那様に合わせて、保温性を重視したタイプに仕上げました。

羽毛量は1.4kg入り。シングルサイズとしてはギリギリの羽毛量です。これ以上羽毛を増やしてしまうと体に沿わなくなるので羽毛の暖かさを感じにくくなります。重量も重たくなるので体への負担が大きくなる可能性も。しっかり保温性を出してあげたい気持ちと、着心地の快適さを両立させるために考案しました。

出来上がった4枚の羽毛布団は寒くなる前にお客様のもとへお届け。新しい布団の出来栄えをご覧いただいた感想がこちらです↓

昨日は、出荷手配の連絡をいただきありがとうございました。
今日、無事受け取りました。
 
これが、1か月前に家にあった羽毛布団なの?という感じで驚きと嬉しさで、笑みがこぼれてしまいます。
とても綺麗に仕上げていただいて、新品のようです。
主人と私の側生地の違いを触ってみて「なるほど〜」と感じたり、
私の厚い方の羽毛布団も、1kgでこんなに、フワフワなんだと思ったり・・
カバーも感触が柔らかく落ち着いた色で気に入りました。
明日、カバーをつけて、早速使い始めたいと思います。
 
この度は大変お世話になりました。
今後また、何かありましたら相談にのってくださいね。
店長さん、いろいろとありがとうございました。

とっても嬉しい感想をいただき、感激の嵐です!誠にありがとうございます!

羽毛布団と同時にご案内したカバーはガーゼ生地のもの。和晒加工でじっくりと時間をかけながら精製した糸をガーゼにしているので、とても柔らかくて軽い!羽毛布団の着心地を邪魔することなく、しっとりとフィットするのが店長のお気に入りです。お客様にもこの気持ち良さを体感していただきたくて提案したのですが、気に入っていただけて本当に良かった☆

O様、この度は当店をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

新しい羽毛布団でご家族皆さまが気持ちよくおやすみいただけますと幸いです!

また何かありましたらいつでもご相談くださいませ。

それでは、また!