こんにちは、店長です!
羽毛布団といえば、冬に使うというイメージが強いもの。
が、しかし。
羽毛布団にも色々種類があるもので、今回は春~冬にかけて年中通して使える「ツインダウン」の羽毛布団をリフォームいたしました。
お預かりした羽毛布団
ツインダウンという名の通り、2枚の羽毛布団をお客様からお預かりしました。使用年数は15年ほどで、シングルサイズの布団です。
一枚の方は見た目にも薄く、羽毛が少なめに入っている肌布団。もう一方はボリュームがほどよくある合掛け布団です。
製造メーカーはフランスベッド。
年数が経っているので商品ラベルの印字は消えていました。生地を触ってみると柔らかく独特のヌメリ感があるので、綿とポリエステルがミックスされた生地だと思います。フランスベッド製の羽毛布団に多いタイプですね。
羽毛に関してはどんなものがどれだけ入っているのかはこの時点では分かりませんので、後で確認することに。
布団の4隅にはボタンが付けられています。このボタンの使い道はといえば・・・。
こんな風に2枚をボタンで留めて一枚のように使うことができるんです。これがツインダウンという名前の由来です。
春夏は薄い方一枚で、秋冬はボリュームのある方一枚で、そして真冬になったら布団を2枚重ねて使用する。季節を通して羽毛布団を使用するための方法ですね。
長年使用されたことで生地には汚れが付着していました。特に襟元のあたりが一番激しいかなと。
さてそれでは羽毛の中身のチェックにまいります。生地を外して羽毛を取り出してみました。
それほど汚れが染み付いてはなさそうですね。ダウン率も90%以上はあると思われます。ファイバー化していたり劣化で小さくなってしまったダウンも多少は見えますが、プレミアムダウンウォッシュできちんと洗浄・壊れた羽毛を取り除いていけば十分復元するレベルです。
リフォームの出来上がり
<リフォーム内容>
- シングルサイズ2枚⇒シングルサイズ2枚へのリフォーム
- プレミアムダウンウォッシュ(布団を解体して取り出した羽毛を直接洗浄)
- 新品羽毛の補充:ホワイトグースダウン93%(DP420相当)
- 新調する生地:綿100%・60番手 サテン織り
- キルティング:合掛け⇒5×6マス立体キルト・肌掛け⇒6×8マスキルト
- 最終的な羽毛充てん量:合掛け⇒1,0kg・肌掛け⇒0,35kg
リフォーム参考価格:89,000円(税込)
リフォームでキレイに復元した肌掛け布団。春先から夏にかけて使用できるようにお仕立てしています。エアコンをかけて過ごす方なら真夏でも気持ち良く使えると思いますね。
ポイントはキルティング。6×8マス(全部で48個の部屋を作っている)と一般的な布団よりも細かく仕立てているので、羽毛の片寄りが出にくく、良い着心地を長く保てるようにしました。
つづいては合掛け布団。こちらもしっかりキレイに仕上がりました。
羽毛の量は1,0kgとやや多め。シングルサイズの合掛けに入れる羽毛の量は0,8kgが一般的なのですが、リフォーム前の羽毛布団に入っていた量が約1kgだったのでそれに合わせる形にしています。
それぞれの布団にはボタンを配置。布団がズレないように12カ所にボタンを付けています。
真冬はこうして2枚を重ねてあげるとボリュームが増してくれます。
ただし、2枚重ねるということはその分重たくなってしまうので、軽い着心地を失いたくない場合は合掛け+軽量の毛布(綿やウールなど)で保温性をプラスしてあげた方が幸せになれます。
ぜひご自分にとって一番良い使い方を試してほしいと思いますね。
今年もだんだんと朝晩の気温が下がりつつあるので、もう少しで羽毛布団の出番がやってきそうです。
ぜひ皆さんも、最高に気持ちの良い羽毛布団でぐっすりおやすみください☆
それでは、また!