大塚家具・ローナ羽毛布団の寿命は?10年以上経過してもリフォームできるのか

こんにちは、店長です!

今回は神奈川県にお住まいのお客様から大塚家具製の羽毛布団「ローナ」をお預かりしてリフォームを行った事例をご紹介いたします。

大塚家具の羽毛布団といえばダウナ、ティエドール、ローナなど様々なシリーズがあるのですが、使用されている素材や製造工程の違いによってそれぞれに着心地の特徴が異なります。

例えば、当店でお預かりする件数の最も多い「ダウナ」は

  • 製造国はドイツ
  • 側生地は平織り。通気性が高く重量も軽いので空気をまとうような着心地を実現している
  • ポーランド産ホワイトマザーグースから採取された羽毛が使用されている
  • 入っている羽毛の量は日本製羽毛布団と比較すると少なめ。できるだけ保温性を高くするというよりは年中通して使えるような「ほどよい暖かさ」が欲しいという方にぴったり。

という特徴があります。店長自身も自分で使う用にダウナを購入しているのですが、軽さと通気性の高さによるムレ感のなさがやっぱり気持ち良いんですよね。春から夏にかけてのシーズンにもちょうど良い着心地です。

他の羽毛布団に比べて羽毛やホコリの吹き出しが発生しやすいので、購入を検討されている方、特にアレルギー体質の方は注意した方が良いと思います。

対して、今回お預かりした「ローナ」は、

  • 製造国は日本
  • 側生地は綿100%サテン織り。高気密かつ柔らかい肌触りを実現している
  • 羽毛はポーランド産ホワイトマザーグースダウン
  • 中身の羽毛量はダウナより多い。日本で販売される一般的な羽毛布団と同じようなボリューム感。主に冬場の使用を想定していて、保温性をしっかり出せるように調整されている

というような特徴があります。サテン織りの側生地は西川などに代表される寝具メーカーも多く使用している素材です。ダウナの平織りよりは通気性が低く、重量も重たくなりますが、その分羽毛の吹き出しを抑えることが可能です(丸洗いを行うと生地が緩んでしまう可能性はあります)。

冬に使用するあったかい羽毛布団が欲しい!という方におすすめする羽毛布団です。

今回お預かりしたローナはダブルサイズ。使用年数は10年を超え、少しずつヘタリや汚れが目立つようになり、そろそろお手入れの時期かな?とお考えだったお客様からメールでご相談いただいたのがはじまりです。

生地に破れなどは発生していないので羽毛の吹き出しなどはないのですが、羽毛の膨らみ・ボリューム感の低下が見られます。新品の時はもっとふっくらしていたはずですが、なんとなく布団にハリがなくぺちゃんこになっているような印象ですね。

手で触ると羽毛がスカスカになっている箇所もあるので、片寄りが進行している可能性もありました。

それでも中身はポーランド産ホワイトマザーグースダウン95%というハイスペックな原料が使用されています。10年以上の使用期間はまだまだ現役でしょう。綺麗に使えば20年はしっかりお使いいただける品質だと店長は思っているのですが、果たして中身の状態はいかに。生地を開いて実際にチェックしてみます!

こちらが取り出した羽毛です。白くてふわふわの綿毛がたくさん。一見するととても綺麗なように見えます。

ここから手作業で選別しながら状態を見極めていきます。

かき分けていくと、小さく崩れかけている羽毛が目立ちます。小麦粉のダマのようにぎゅっと固まっている部分もちらほら散見されますね。

触った感じも羽毛の弾力性がちょっと少ないかな・・・と。本来ならもっとモチモチとした感触があって、手で押し込んでも跳ね返ってくれるようなパワーがあるはずなのですが、経年劣化によって大分弱っているのかもしれません。

正直申し上げると、あまり状態は良くないです。

もちろん、綺麗な羽毛もちゃんと残ってはいます。たんぽぽの綿毛のような丸い形、白くてふわふわのダウンはまさにマザーグースダウン特有の成熟した羽毛です。ただし、その量は新品当時と比べてかなり少なくなっていました。

綺麗な羽毛がたくさん残っていれば何も考えずとも再利用する価値が十分にあると判断できるのですが、今回に限って言えば「羽毛の劣化が進んているので安易にリフォームをおすすめしてはいけない」という判断をさせていただきました。

もし、今回のローナをリフォームするとすれば、劣化した羽毛を徹底的に取り除いて、できる限り綺麗な状態に戻していく作業が不可欠です。羽毛の量もかなり少なくなるでしょうから、新品羽毛を補充するミックスも多くなると思われます。リフォームにかかる金額も相場より上がっていきますので「お客様がこの羽毛布団をどうしたいか」というお気持ちがとても大事になると感じました。

上記のことをすべてご報告し店長自身の考えやプランをまず提案させていただきました。わからないことや不安な点はどんどん質問をいただきながら一つずつ解消していきます。

その上でお客様からいただいた最終的な決定は「リフォームを実行する」というご判断でした。

大切な羽毛布団だから、できることならまた大事に使っていきたい。そのお気持ちをカタチにするため、丁寧にお手入れを進めていきます。

リフォームの出来上がり!

<リフォーム結果>

ダブルサイズ➡︎ダブルサイズへのリフォーム

  • プレミアムダウンウォッシュ(布団を解体して取り出した羽毛を直接洗浄する)
  • 新品羽毛の補充:ポーランド産ホワイトグースダウン93%を800g補充
  • 新品生地:綿100%・80番手平織り(1㎡あたりの重さ:94g)
  • キルティング:たて6×よこ6マスキルト
  • 羽毛充てん量:1,400g

1枚あたりの出来上がり参考価格:98,000円(税込)

リフォームが完成した羽毛布団がこちら。見違えるようなボリューム感と羽毛の膨らみ。ふんわりとした着心地がしっかりと回復してくれました。

「どんな羽毛布団に生まれ変わって欲しいですか?」という質問に対してのお客様からのご注文はこちら。

  • 真冬に使う専用の羽毛布団は他にあるので、春・夏・秋の3シーズンを快適に過ごせる着心地が欲しい
  • 寝室は1年中エアコンをきかせている。夏でも寝室の温度はある程度低めに設定している
  • ふわふわの布団に包まれながら眠るのが好き。布団の膨らみがしっかり出るように調整して欲しい

男性のお客様からはこのような要望をいただくことが多いですね。羽毛布団の着心地を夏でも感じたいという、ある意味ワガママスタイルです(笑)。抱き枕のように布団をぎゅっと抱えながら眠るのが好きなんですよね、気持ちはとてもよく分かります。

春・夏・秋に使用できるようにとすれば、汗を発散させて湿気をコントロールできないとムレが強くなって羽毛布団の着心地に不快感がでてしまいます。

ローナのサテン織り生地も気持ち良いのですが、生地の通気性を向上させる方が良いと考え、新調した側生地には平織りのものを採用いたしました。

羽毛量は1,400g。元々ローナには1,700gの羽毛が入っていたので、300gほどダイエットしています。

冬に使用するのではなく夏でも快適に使いたい、というお客様の希望を考慮した結果がこのグラム数です。保温性をちょうどよく保ちながら、羽毛の膨らみもある程度維持できるように。布団のボリューム感が物足りなくなってしまうとお客様が悲しんでしまうので、絶妙な塩梅を意識してみました。

出来上がった羽毛布団をお客様にお届けしてから数日後。こんなメールをいただきました。

お世話になっております。

リフォームして頂いた羽毛布団を受け取りました。

羽毛の充填量を減らしたのにリフォーム前よりもボリューム感があって、仕上がりに感動です。

夏用と考えていたのですが、我慢できず早速使ってみました。軽さとボリューム感と温かさのバランスが高次元で実現されており、とても快適に寝ることが出来ました。

5年後には丸洗いをお願いしつつ10年後には再度リフォームをお願いさせていただきますね。

今度はダメ出しされないように教えて頂いた手入れ方法を活用して、良い状態をしっかり維持していきたいと思います。

今回は本当にありがとうございました。

今後ともお世話になりたいと思いますのでよろしくお願いいたします!

なんとも嬉しい感想をいただき、本当に嬉しく思います。ありがとうございます!期待していた着心地を実現することができて本当によかった。ぜひこれからじっくりと羽毛布団を堪能していただければと思います!

U様、この度は当店をご利用いただきまして誠にありがとうございました!