昨日の午後2時過ぎ。
昔から当店をご利用いただいている顔なじみのお客様(おばあちゃん)から電話がかかってきました。
「さっき、製造元の西川だと名乗るひとから電話がかかってきて・・・。布団の状態を見たいから家に行かせて欲しいと言われたんだけど、これって怪しいよね・・・?」
はい、100%怪しい電話です!!
不審な勧誘にだまされないで!
電話の内容を要約すると、
①「製造元の西川ですが、うちの布団を毎日お使いいただきありがとうございます!」という切り口で電話がかかってくる
②長年布団をご愛用いただいているお客様だけに、布団の点検・お手入れを無料で行うキャンペーンのご案内をしたいと言われる
③「布団のお手入れは三浦さん(当店)にいつも頼んでいるから間に合っている」と伝えるも、「うちは西川(←何の根拠もない)ですから安心してお任せください!」と断らせてくれない
④「とりあえず一度お宅を訪問させてください!」と何度もしつこく言われる
⑤この時点で怪しい電話だと確信。「家に来なくて良いです、結構です!」と押し問答を繰り返した後、電話は切れた
という流れだったそうです。
電話を切ることができて本当に良かった。もしこれで得体の知れない業者が家に来てしまっていたら、変なものを売りつけられたり、不当な契約を迫られていたかもしれません。
お客様にはお手間を取らせてしまったこと、要らぬ心配をお掛けしたことをお詫びいたしました。
「西川」から直接電話がかかってくることは100%ない!
この手の不審な電話勧誘は以前から存在していて、寝具メーカーの西川を語る手口も多いです。
寝具業界で「西川」といえば、自動車業界でいうところのTOYOTA。創業450年を超える老舗メーカーです。知名度も信頼感もあるので、電話を掛けた相手を信用させる(だます)には西川の名前を出すのが手っ取り早いのでしょう。
ですが、西川から直接お客様のもとに電話やメールが入ることは絶対にありません!
西川もとい製造メーカーの社員であるかのように語る電話は、まず間違いなく悪質なものです。電話がかかってきた時点で切ってしまいましょう。
布団の悪質販売の相談は全国で4,034件
商品購入や生活におけるトラブルの相談窓口:国民生活センターによると、2016年度の日本全国から寄せられた苦情・相談の総数は約88.7万件。うち「ふとん類」の商品購入における相談件数は4,034件でした。
全体の件数から見ると少ないように見えてしまいますが、寝具の販売における苦情がゼロではない現状を見過ごすわけにはいきません。
⇒国民生活センター<2016年度のPIO-NETにみる消費生活相談の概要>
商品や販売手法が不当だと判断されて業務停止命令が出た事例をみると、布団のお手入れや羽毛布団リフォームを展開する会社の摘発が多いのが最近の傾向。テレビなどでも布団の汚れやダニ問題の特集が多く、丸洗いやリフォームに関心のある消費者が増えていることを悪用しているのでしょう。
業者によっては相場より何倍も高い値段で契約させられたり、実際にはリフォームをしていなかった事例があるようです。
⇒過去の処分事業者一覧(消費者庁および経済産業省分)|北海道経済産業局
怪しい業者の誘いには乗らないでください。中身の見えない布団は特に注意が必要です。判断できない場合は消費者ホットライン(188)に電話、もしくはお近くの寝具専門店にお値段の相場や商品の構造を質問してみるのもひとつの方法です。
みんなが布団を嫌いになってしまう前に。
昨年は羽毛布団の原料が産地偽装されていたという問題が発覚したこともあり、布団・寝具自体の信用性がもしかしたらだんだんと薄れてしまっているのかもしれません。
その隙に悪質な業者が入り込んで今回のような電話勧誘だったり不当な販売方法が横行してしまうと、お客様に多大な迷惑と大きな損失がかかってしまいます。
布団を嫌いになるようなことが一切無くなるように。
寝具の本当の情報・価値をお伝えするために。
このことを大事に考えながらお客様にご説明、接客させていただければなと改めて思った一日でした。
それでは、また!