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2016/06/27

あなたの腰は大丈夫?『硬いマットレスは腰に良い』は迷信だった説

ライフスタイル

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こんにちは、店長です。

低反発や高反発、特殊構造でアスリートも愛用する素材など、「腰痛対策に良い」と噂のマットレスが数多く販売されている今日この頃。皆さまはどんなマットレスで毎日眠っていますか?

マットレスを選ぶときに気になるのが『硬さ』。どの程度の硬さを選ぶかによってクッション性・寝心地が変わってきます。とりわけ腰痛対策のためには硬いマットレスや敷き布団を選ぶ方が良いという話をよく耳にするので、硬めのコイルマットレスを愛用している方も多いのでは。

この、『硬いマットレスは腰に良い』という説。本当にそうなのでしょうか?具体的に調べてみました!

「硬いマットレスが良い」といわれる根拠を探してみる。

なぜ「硬いマットレスが腰に良い」と言われるのか。まずはその根拠を探してみましょう。

根拠①日本人が「畳に敷き布団スタイル」に慣れているから。

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最近ではベッドスタイルが寝室の主流になりつつありますが、もともと日本では畳に布団を敷いて寝るのが一般的。日本人にとって『硬い寝心地』は昔から慣れ親しんでいるモノだといえます。

それに比べて低反発系やクッション性が高いマットレスはふわふわとした感触のものが多いので、慣れない寝心地になじめず「こんな柔らかいものに寝ていたら腰を痛めてしまうかも・・・」と感じる人もいたのでは。

そのようなユーザーさんの声や口コミが広がり、慣れない布団を使うもんじゃない!という気持ちから硬い布団・マットレスの方が良いという説が浮上したのではないか、と考えられます。あくまで仮説ですが。

根拠②柔らかいマットレスでは腰が沈みすぎるから。

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寝る姿勢をどのように保持するか、という点でも硬いマットレスを奨励する意見が。腰痛を引き起こす原因のひとつとして姿勢の崩れが挙げられ、いわゆる猫背や反り腰になると背骨のバランスが崩れて筋肉が緊張し、腰痛を引き起こすと言われています。

柔らかいマットレスを使用すると体重の約44%を有する腰部分が沈みこみ、寝る姿勢が猫背状態になってしまう恐れがあります。その点、硬いマットレスであれば腰の沈み込みを防ぎ、背骨が描くS字カーブを保持することが出来るので、腰痛対策に良いとされているようです。なかなか理にかなっているような考えですね。

本当に腰に良いの?医学的に検証すると・・・

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硬いマットレスの方が腰痛に良いという医学的データがあるのかどうか、調べてみた結果見つけましたよ!

2003年に慢性的な腰痛を訴える人を対象にした実験がスペインで行われていて、マットレスの硬さが腰痛にどのような影響をもたらすのかを分析しています。

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実験内容は、被験者313人を無作為に2つのグループに分けて、1つのグループには硬めのマットレス、もう一方のグループにはほどほどに柔らかいマットレスを一定期間使用してもらうと腰痛の度合はどう変わるのか、を分析するというもの。

被験者と実験に帯同する医師には誰がどの硬さのマットレスに交換されるのかを伝えずに行い、偏見が混ざることを防いでいます。

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マットレスを交換して3か月後。睡眠中や起床時、日中における腰痛の度合をカウンセリングしたところ、どちらのグループでも腰痛が改善したと報告する人が出たそうです。マットレスを新品に交換したことで寝心地が改善したことが考えられます。

しかし注目するのは腰痛が改善した人の比率。硬いマットレスに替えた被験者のグループよりも、ほどほどの柔らかさに交換したグループの方が腰痛が楽になった被験者の数が多くなりました。その割合は2倍以上!逆に、硬いマットレスのグループでは腰痛が悪化したと訴える被験者の比率が多かったとのこと。

出典元⇒http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/277130.html(日経メディカル)

なぜこの結果になったのか?硬いマットレスのデメリット。

この研究結果は世界五大医学雑誌に挙げられる「The Lancet」で掲載され、医学的にも認知されています。どうして硬いマットレスではなく、ほどほどの柔らかいマットレスの方が腰痛に対する評価が高かったのか。やはり硬いマットレス信仰にはいくつかのデメリットがあると思われます。

デメリット①硬すぎて腰や肩などの局部を圧迫してしまう。

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以前、ニュートラルな気持ちでトゥルースリーパーを試し寝&検証してみた!という記事でもお伝えしましたが、人間の体は背中やお尻部分に凹凸があり、硬いマットレスなどのクッション性が少ない寝具に寝ると、自分の体重で局部を圧迫してしまいます。その結果、筋肉の疲労を起こしたり血流を妨げてしまうことで腰や肩にかかる負担が大きくなってしまいます。

 

デメリット②腰のくびれにすき間が出来てしまい、体重負担が増加する。

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マットレスに適度なクッション性がないと体の凹凸を吸収することができないので、腰のくびれ部分に大きなすき間が出来てしまいます。くびれ部分の体重はお尻の出っ張りで支えないといけなくなるので負担が強くなり、眠る姿勢も反り腰のようなバランスの崩れたものになりやすくなります。この状態では腰に負担がかかりすぎるので、腰痛を抱える人にはつらい体勢だと言わざるをえないでしょう。

「硬いから」という理由だけで選ぶのは絶対ダメ!

もっとも「硬い」とか「柔らかい」という感じ方・好みは人それぞれ。僕が硬くて寝れないと思うものでも、他の人からすれば「ちょっと硬いかなと思うぐらい」という場合も多々あるし、硬い方が体に合って腰痛が改善する人もいるはずです。だからといって「硬いのが欲しい!」という理由だけでマットレスを選ぶのはちょっと待ってほしい、と切に願います!

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先週、当店にベッドパッドを探しに来られたお客様の話をします。そのお客様はつらい腰痛が以前からの悩みで、つい先日マットレスを買い換えたばかり。お店の店員さんに「マットレスは硬めを選んでおけば間違いない」と言われ、その言葉を信じて硬めのマットレスを購入したそうです。腰痛改善に希望を託したマットレスが到着し一晩寝てみた感想は、「硬くて眠れない・・・腰痛い・・・」という何とも言えない状況。とりあえずこのままでは眠れない!何とかして!ということで当店にお越し頂いたとのことでした。

この話をお伺いして一番驚いたのは、お客様ごとに応じた提案ではなく「硬めマットレス信仰」のみで商品をおすすめする店員さんがまだ存在していたことです。お客様が行かれたのが家具屋さんなのか布団屋さんなのかは分かりませんが、ちょっとこれは不親切すぎる気がします。

人それぞれ体型も違うし、身長・体重も違う。だからこそ世界には多種多様なマットレスや枕が販売されています。その中からあなたに一番合う寝具とはどれなのかを一緒に探して見つけるお手伝いをするのが、僕たちの責任だと強く感じます。

枕やマットレス・寝具は10年、15年という長期間使用するアイテムです。毎日安心してぐっすり眠ることができるように、寝具の選び方を大切にしていただきたいなと思います。

それでは、また!

 

毎日使っているマットレスは、あなたに本当に合っていますか?

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店長・三浦 峻

大学卒業後、雑誌編集・ライター業を経て寝具メーカー【西川リビング㈱】に入社。4年間みっちりと寝具・眠りに関する事を勉強して地元・愛媛県に帰郷。現在は三浦綿業の店長として、眠りの大切さを多くのお客様にお届けしています。
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