「枕なんてどれでも一緒」だった僕が、眠りについて本気で考えはじめた理由。|西川リビング

 

こんにちは、店長です。

突然ですが!!

僕は今、大阪にある寝具メーカー「西川リビング株式会社」に来ています!

 

⇒西川リビング株式会社HP(http://www.nishikawa-living.co.jp/)

西川リビングさんは今年で創業450周年を迎える老舗中の老舗寝具メーカー。実家のおばあちゃんちで使っている布団のタグを見れば「西川」と書かれているものが3枚くらいはある、という都市伝説が出来てもおかしくないほど、日本人の眠りを今日まで支えてきた会社です。

 

⇒FITLABO HP(http://www.kaimin-hiroba.jp/)

当店で取り扱っている羽毛布団などの寝具は西川製が主力で、オーダーメイド枕・マットレスシリーズの「FITLABO」も西川リビングさんの独自ブランドで展開されており、当店も全国にある加盟店のひとつとして運営しながら、皆様に枕をおつくりしています!

 

メーカーさんというと、僕たちお店側の人間とは顔を合わせる機会が多いのですが、皆さまお客様とはなかなか接点がないですよね。

そこで今回は、オーダーメイド枕・寝具担当の青翔太朗さんに、普段の仕事内容や眠りに対する想いをインタビューしてきました!

青翔太朗(あお・しょうたろう)さん
2014年に西川リビング入社。初年度からオーダーメイド枕・マットレスブランド「FITLABO」の運営に携わる現在3年目の若手社員。店長が西川リビングに在籍当時の直属の後輩でもあり、現在でも付き合いが深いひと。

寝具メーカーのお仕事ってどんな感じなの?

ー現在、青さんはどのような仕事をされているんですか?

青:「FITLABO」ブランドの運営に関わる仕事を主に行っています。具体的には、全国に130店舗以上あるFITLABO加盟店様に向けての情報共有や販売支援策の提案だったり、新たにオーダーメイド枕・寝具事業をスタートさせる店舗の指導教育や売り場設営などを僕が担当させてもらったり。

最近では、オーダーメイド枕のことをもっと多くの人に知ってもらうために広報活動にも力を入れています。女性誌やファッション雑誌にFITLABOが取り上げられることもあるのでその取材の対応をしたり、実際に紙面上に出演させてもらったりしています。

ーお~。メーカーさんっぽい(笑)。加盟店が全国にあるから出張も多いのでは?

青:そうですね~、月の半分くらいは出張で会社に居ないこともあります…。でも色々な地域に行くことができるので、楽しんでやってますよ。僕自身も富山県出身なので分かるんですけど、地方はご飯が美味しいんです!お魚とかお肉とか、その土地の名物を食べられることが嬉しいです。あ、その分ちゃんと仕事はしてますからね!(笑)

 眠れない理由が布団にあるなんて、夢にも思わなかった。

ー入社する前、眠りについて考えたことってありましたか?

青:今は入社3年目なので、ある程度寝具についての知識や自分の考えがあるんですけど、入社する前は寝具のことや眠りに関することを考えたことは全くなかったですね。実際、僕って結構どこでも寝られるんです(笑)。どこかに泊まりに行っても枕が変わっても全然気にならないというか。大学生のときに東京で一人暮らししていたんですけど、そのときに使っていた布団も実家から持ってきたペタペタの敷き布団と枕でした。だから20年くらいずっと同じ布団を使っていたんじゃないですかね…。

ーその状態で毎日ぐっすり眠れていた?

青:今思えば、いつでもぐっすり!とは感じていなかったですね。なかなか寝付けないときもありましたし。でもその理由が何なのかを考えたことはありませんでした。体調が悪いのかな~と思うくらいで別に普通かなと。まさか寝具が原因かも?なんてことが頭によぎることは一度もなかったです。

 

ー寝具メーカーに入社してどうですか?考えは変わった?

青:入社してから、自社の商品をとりあえず使ってみよう!と思って、自分用にオーダーメイド枕をつくったんです。で、一晩寝てみたらやっぱり違うんですよ、寝心地が。こんなに変わるもんなのかなってびっくりしたのを覚えています。そこから枕だけじゃなくて寝具一式揃えてみたら、めちゃくちゃ気持ち良くて。当時は何でこんなに違うのか理解できていなかったんですけど、「寝具が変われば眠りが変わる」ということに初めて気づきましたね。逆に今まで使っていた布団を見て、よくこれで寝ていたな…って思っちゃいましたけど(笑)。

ー20年近く使っていた布団からだと違いが分かりやすいかも!

青:そうなんですよ。違いを感じたのは布団に入った瞬間と、目覚めたときの感覚ですね。ぐっすり寝たな~っていう感じ。慣れるとそれが普通になっていくんですけど、朝の爽快感が以前とは変わっている気がするんですよね、不思議なことに。

『眠りの格差』を無くすために、もっと寝具の重要さを知ってもらいたい。

ー仕事を通して寝具と関わるようになって、どんなことを思うようになりましたか?

青:自分が感じたことをもっと多くの方に伝えたい、知って欲しいと思うようになりました。僕自身、お店の応援で店頭に立ってお客様に接客させて頂く機会があるんですけど、そのときは買ってほしいという気持ちよりこの商品の良さを知って欲しいっていう気持ちでお話していますね。オーダーメイド枕を説明している時なんかは、そのイメージが凄く強いです。

ーオーダーメイド枕を試してみたお客様の反応は?

青:有難いことに、ほとんどのお客様が「気持ち良い!」って言ってくれます。めちゃめちゃ嬉しい瞬間ですね。枕を試すお客様には今まで枕選びに苦労なさっていた方も多いので、そのお客様が自分と同じように「眠りが変わった!」と感じて頂くことができれば…、と思います。

 

ー確かに気持ち良い!と言って頂くことは多いですよね。これって何でなんだろう?

青:ひとつは、ぴったり合う枕を探すのが難しい、ということがあると思います。お店やインターネットでは数多くの枕が販売されていますし、西川リビングでも枕のラインナップは豊富にあります。だけど、そのなかから自分に合うものを見つけるっていうのは至難の業だと思うんです。

先日接客させて頂いたお客様からお伺いしたんですけど、その方はずっと昔から高めの枕を使っている方だったんです。だから枕を買い替えるときは、いつも高めを選んでいたそうなんですが。試しに体型を測っておつくりしたオーダーメイド枕を見てもらったら「こんなに低くて大丈夫なの?」と驚かれたんです。その方は枕は高めが良いと思い込んでいて、高めを使うことが普通だと感じていたんですけど、僕がおつくりした枕は想定外の低めでした。で、半信半疑で寝てもらったんです。そうしたら「気持ち良い、こっちの方が良い」ってなったんです。

ー自分が合っていると思っていた枕の高さが、実は違っていたと。

青:この現象は結構多いですよね。でも、僕だってこの仕事をしていなかったら、自分に合う枕の高さなんて絶対知らなかったですよ。知っているか・知らないか。この違い=格差っていうのがとても大きいと思うんです。

枕の高さひとつにしても、知っている人と知らない人では選び方が変わってしまうし、ぴったり合うものに出会う確率も変わる。眠りの格差が生まれてしまうんです。だからこそ、僕たちの仕事は寝具の選び方や眠りの重要性をもっと発信していくことが大事だと思うんです。いかにこの格差を無くしていけるかっていう所が、お客様一人ひとりの眠りを考えることにつながるんだと思います。

 「西川」の名前を知らない同年代のひとたちへ。

ー最後に、今後の青さんの目標を教えてください。

青:日本を飛び出して「世界の西川」と呼ばれるような仕事がしたいです!

ースケールが大きいな!(笑)

青:やるからにはとことんやらないと、ですから!(笑)。やっぱり西川のブランドが有名になることが、多くの方に寝具と眠りの重要性を伝える一番の方法だと思うんです。とりわけ、僕ら世代の若い層にも西川の存在を知ってもらいたいというのが第一目標ですね。

ー確かに。僕は布団屋の息子だから西川を知っているけど、同年代での認知度は…。

青:大学時代の友達に仕事のことを聞かれて会社名を言っても、イマイチ反応が悪いんですよね…。まぁ、僕も就職活動するまで西川の名前を知らなかったひとりではあるんですけど(笑)。こんな良いモノつくっているのに自慢できないっていうのが悔しいんですよね。もっと皆に知って欲しい。やっぱりそこに行き着くんです。

ーその点でいうとオーダーメイド枕は若いお客様にも人気があるよね。

青:そうなんですよ。インターネットなどで枕やマットレスを調べているお客様の数は増えていますよね。眠りを良くしたい!と思っている方は若い層にも多いと思うんです。だからもっと寝具への入口を広げて、ぐっすり眠ることの「気持ち良さ」を伝えていければ、と。それが大きな流れになって、世界中のひとたちの眠りへの意識を変えられるような仕事をいつかやってみたいです!

インタビューまとめ

寝具の良さと眠りの重要性を伝える。言葉でいうのは簡単ですが、実現するのはなかなか難しいことです。睡眠のメカニズムには解明されていない謎も多いし、人それぞれ体型・体質が異なるので、一概に「コレが絶対だ!」と言い切れない部分もあります。

でも、僕たちは寝具業界に携わっているプロだからこそ、多くの皆さまに「気持ち良い眠り」をお届けする役割を担っていると思います。今回のインタビューを通じて、改めてその想いを認識しました。

それでは、また!

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